OB ASOCIATION
帝京ラグビーを皆さんはどうご覧になりますか。
僕は年々進化し、その歩みを止めないところだと思います。
新たに主将に選ばれたのは徳島・つるぎ高出身の秋山大地選手。
大学選手権決勝で後半、
反撃開始を告げるかのようにインゴールに飛び込んだ右ロックです。
「うちの高校生に、心に留め置いている言葉とかメッセージを添えてもらえますか」と
お願いしました。
翌日、秋山選手は母校のグラウンドに立っていました。
剣山系のふもと、15時までに日の陰るグラウンドには雪が残り、
ドラム缶のたき火が燃えています。
つるぎも、高校から始めた選手がほとんど。
現在、1、2年生の部員は23人。
少ない部員事情もよく似たものです。
(徳島県の新人戦で優勝した城東は16人とさらに厳しい)
練習後、秋山選手は後輩たちに問いかけました。
「目標は?」
「花園です」
「何のため? 両親への恩返しでも、自分のためでもなんでもいいと思う。
でも、その理由がしっかりしていないと、目標がぶれてしまうよ」
目標を支える確たる理由。
イメージとしての「目標」だけでは行動は難しい。
現実にある「理由」こそ達成への原動力、ということなのでしょうか。
目標に足りない面を見つけ、補っていこうとのアドバイスもありました。
サインを依頼した日、
「140人あまりの部員を束ねる責任へのプレッシャーもあるけれど、
それを自身とチームの成長につなげたい」と語っていました。
色紙の言葉はありふれたものでしょう。
でも、背景を知ると、
また違った響きを持つかもしれません。